2026.07.23
素材を訪ねる
現在現場が進んでいるオーベルジュで採用する
大島石と砥部土の確認のため愛媛へ行ってきました。
まずは大島石の加工を手掛ける越智久石材さんへ。
前回の訪問から間もないですが
作業場では6mを超える大規模な石壁を
仮組みする作業が行われていました。
完成後は一度解体し、ドバイへ輸送されるとのこと。
石という重く大きな素材を
ここまで大胆かつ繊細に扱う仕事に圧倒されます。
今回のオーベルジュでも
「見たことのない石積みを実現したいですね」と
若き社長が語ってくださり
その熱意にこちらも身が引き締まる思いでした。
素材の魅力を最大限に引き出しながら
この場所ならではの表現を一緒につくりたいと思います。
続いてリニアジェット(高速船)に乗り
左官仕上げの確認のため松山市の新多左官さんへ。
オーベルジュの内装に用いる砥部土を確認しながら
質感や表情、施工方法について打合せを行いました。
新多さんもまた
新しいことへの挑戦を楽しんでくださる職人のお一人。
私たちの少し無理のある要望に対しても
「まずはやってみましょう」と
前向きに向き合ってくださいます。
建築はこうした職人の技術と探究心によって
支えられていることを改めて実感します。
松山では少しだけ時間があったので
伊丹十三記念館を再訪しました。
焼杉の外壁は美しくメンテナンスされ
以前訪れた時よりもさらに深みを増した印象です。
住宅のスケール感を大切にしながら
中庭や回廊によって緩やかにつながる空間は
何度訪れても親しみやすく
どこか可愛らしさを感じさせてくれます。
オーベルジュの計画では
地域の素材と、それを扱う職人さんの技術を
丁寧に積み重ねながら設計を進めています。
現場が始まると
図面だけでは見えてこなかった可能性に出会うことが多く
こうした素材やつくり手との対話が
建築の輪郭を少しずつ豊かにしてくれているように感じます。








