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About The Project
安芸高田の家
東西の棟がつくる開放性
敷地は広島県北部の石見や出雲を結ぶ交通の要衝として発展した安芸高田市で、生家の庭が望める南隣に位置している。東と南は区画された住宅地と接し、西は大きな倉庫が建ち並んでいた。この環境から建主は、外向きの開放性ではなく、両世帯が生家の庭を取り囲むような守られた暮らしを望まれた。
まず生家の庭に接するように住宅を置くと南北方向に伸びた形状となり、このヴォリュームを長手方向に二分割して東西の棟に分けた。それぞれの棟は屋根勾配を変えて、西棟を緩勾配とすることで2層分の高さをつくり、主寝室、子供室、客室といった諸室を配置することで、耐力壁のほとんどをこの棟に負担させた。これにより東棟は壁のないオープンスペースとなり、さらに西棟と水上ラインを揃えて1層の大きな気積をつくることができた。水上に設けた開口からは南からの陽光を取り込み、風も庭と繋がる東テラスから南へと通り抜ける。西棟の諸室は東棟側にせり出すことで、空間の繋がりと東棟からの風を循環させることができた。
東西の棟で明快に機能を分けることで開放性をつくりだし、東の庭と南の空も上下に繋げることで光と風を空間に取り込む。東テラスと生家の縁側に包まれた庭を中心に風と光を感じながら、両世帯の新しい暮らしが築かれることを期待している。
Date. | 2017.03 |
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Principal use. | 住宅 |
Location. | 広島県安芸高田市 |
Structure. | 木造2階建て |
Site area. | 329.87㎡ |
Total floor area. | 95.77㎡ |
Photo. | 矢野 紀行 |
Assistant | 原田 豊嘉 |
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Construction | マリモハウス |
Structural design | 堀江構造設計事務所 |
Furniture | SLAP MOBLER |