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About The Project
道後の家
四つの余白と風の循環
敷地は松山市内の道後観光エリアから少し離れた場所に位置し、周辺環境は中低層の住宅によって囲まれている。閑静な住宅地ではあるがこの一帯の道幅は狭く、南と西が道路と接しているものの、住宅が迫り建つ印象を受けた。この他方位から視線が交錯する環境において、外部と繋がり、光と風を循環させる住宅を目指した。
敷地にゆとりはあるが、南に大きな庭を設けるのではなく、敷地の角部と合わせるように四つの余白をつくり、それぞれ「水盤テラス」「リビングテラス」「樹木で満たされた光庭」「アプローチ」としての外空間をつくった。この外空間は周辺環境からの視線を考慮しながら外壁で包み込まれ、風を取り込む隙間も要所に設けている。それぞれの諸室はこの四つの外空間と接するように配置し、外部からの光を取り込む。さらに生活の中心となるリビングとダイニングは二層分の天井高とし、上階の諸室はこの大きな気積に開いて室内窓を配置することで、外空間から入る風を上階まで届け、住宅全体に風を循環させている。
住宅で囲まれた敷地でありながら、暮らしに外部を感じることができ、多様な過ごし方ができる住宅となったのではと考えている。
Date. | 2017.10 |
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Principal use. | 住宅 |
Location. | 愛媛県松山市 |
Structure. | 木造2階建て |
Site area. | 191.23㎡ |
Total floor area. | 154.01㎡ |
Photo. | 矢野 紀行 |
Construction | 日吉産業株式会社 |
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Structural design | 堀江構造設計事務所 |