HAYATO KOMATSU ARCHITECTS

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ヒロシマルシェ エット

Hiroshimarche Etto

Interior

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About The Project

ヒロシマルシェ エット

広島の文化と産業の発信場として

そごう広島店が主催となる「Hiroshimarche Etto(ヒロシマルシェ・エット)」は、豊かな広島の文化や暮らしを体験できる場として、さらに外国人旅行客に向けた企画体験ができる場として、従来の百貨店の催事場としてではなく多目的でフレキシビリティの高い場をつくる目的として立ち上げられた。
催しは2週間毎に、伝統的な熊の筆や家具などの展示販売や、地酒や道の駅との連携による野菜や果物などの出張販売といった、広島県内の企業とのタイアップによって多様なイベントが開催される。
このような多様で流動的なイベントに対応できる空間を実現するために、広島の賑わいを感じることのできる「路地」を計画した。軒を伸ばしたような傘什器を建物、その余白を路地と捉え、什器の密度を上げて混沌とさせることで市場のような活気となり、密度を下げて整列させると凛とした佇まいになるような、様々な催しに対応できる空間とした。
さらに、外国人旅行客に日本らしさを感じて頂くために、敷居と鴨居を壁一面に通して「引き戸」を並べている。引き戸の配置によって商品展示の数量を調整する役割も果たす。什器と引き戸は、そごう広島店の外観デザインとして親しまれてきた「鯉のうろこ」をそれぞれ格子として採用し、照明と組み合わせることでうろこの文様が陰影となって空間に映し出される。
そごう広島店の周辺環境は世界遺産の原爆ドームや平和記念公園、さらに広島城などが並び、旅行客が行き交う場である。その人の流れが百貨店と結びつくことで、新しい双方の活気づくりが生まれるのではないかと期待している。

Date.2018.12
Principal use.催事場+展示場
Location.広島県広島市
Structure.-
Site area.176.79㎡
Total floor area.-
Photo.Toshiyuki Yano
Assistant 大津 拓海
Construction 大昌工芸株式会社