HAYATO KOMATSU ARCHITECTS

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石内の家

House in Ishiuchi

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About The Project

石内の家

L型開口による庭との繋がり

広島市の中心部から北西の位置に広がる丘陵地では、古くから西風新都という大規模な居住環境の形成が進められ、その中に整備された住宅地に建つ。1階が親世帯、2階が子世帯の二世帯住宅の計画で、両世帯ともに外部での過ごし方や内部との繋がりを大切にしたいと要望された。
敷地は区画整理された住宅地としては変形したアウトラインで、他の区画と比べてゆとりがあるが、前面道路との接地が少ないため、6つの住宅に囲まれる状況であった。しかし俯瞰して見ると、隣地住宅は一様に建物を北に寄せて南に大きく開口をとり、北側の壁は小窓を配置していることがわかる。そのため、建主との検討により敷地に面する隣地住宅の開口が小窓程度であれば開放性を優先し、庭に対して大きく開いた平面計画で進めることになった。
ゆとりある敷地を最大限に活用するため、庭をL型に配置した。諸室の開口も一方向に開くのではなく、庭に沿ってL型に配置することでパノラマに広がる内外の連続性をつくりだしている。2階も同様にL型の開口を配置し、その手前にゆとりあるバルコニーを設けた。構造は上下階共にL型開口をつくったことによる偏心に対応するため、斜め方向の耐力壁を設けて水平力をXY方向それぞれ分力させている。これから1階の庭と2階のバルコニーそれぞれが樹木で満たされる計画であり、ますます外部との豊かな関係が築かれていくことだろう。

Date.2016.10
Principal use.二世帯住宅
Location.広島県広島市
Structure.木造2階建て
Site area.279.65㎡
Total floor area.144.28㎡
Photo.矢野 紀行
Construction 段原建設有限会社
Structural design 堀江構造設計事務所
Kitchen 小松事務所オリジナル