Photo Gallery
About The Project
庚の家
間(あわい)に住まう― 光と風のあいだに建つ都市住宅 ―
広島市内の住宅地に位置する、間口に対して奥行きの長い敷地。
東側には中層の集合住宅が建ち、その他三方も住居に囲まれた都市の密度をそのまま受け止める場所であった。
まず敷地の奥行き方向と並行して細長い長方形のヴォリュームを南北方向に配置し、それらを4つの棟として分割した。さらに各棟を東西方向に交互にずらすことで建物同士の間に隙間を生み出し、そこから光と風を取り込む構成としている。各棟は集合住宅のある東側に対して軒を高く、西側隣地に対しては軒を抑えることで周辺環境に配慮しながら、棟ごとに最高高さを上下に変化させている。この垂直方向のずれにより、南方向からの彩光を確保すると同時に、街並みに対して圧迫感の少ない建ち方とした。水平方向と垂直方向、二つの「ずれ」によって生まれた隙間は、密集地でありながらも通風と採光を確保し、快適な住環境を成立させている。
4つの棟を横断する廊下は、この住宅の特徴的な空間である。1階では地窓を設け、足元からやわらかな光を感じられると同時に、リビングとの明暗のコントラストをつくり出し、空間に静かな奥行きを与える。2階の廊下は幅にゆとりを持たせ、ささやかなセカンドリビングとして計画した。水平に連続する高窓からは、時間帯や天候によって変化する空の表情が感じられる。さらに各居室には室内窓を設け、高窓を通してやわらかな光を室内へと導いている。
都市の住宅は、ともすれば外部に対して閉じてしまいがちである。しかしこの住まいでは、建築をずらし、重ね、隙間をつくることで、都市の中にいながらも、光や風、そして時間の存在を静かに感じられる場を目指している。
| Date. | 2025.12 |
|---|---|
| Principal use. | 住宅 |
| Location. | 広島県広島市 |
| Structure. | 木造2階建て(耐震等級3) |
| Site area. | 214.09㎡ |
| Total floor area. | 148.23㎡ |
| Photo. | 矢野 紀行 |
| Assistant | 川﨑 俊也 |
|---|---|
| Structural design | 堀江建築設計事務所 |
| Furniture | Arflex |
| Kitchen | 松岡製作所 |

























