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About The Project
新屋敷の家
景色を包む扇型の形状
愛媛県西条市の平地が広がる地域に建つ住宅。敷地は日本百名山のひとつである石鎚山系の山並みが見え、その山系を源流とした中山川が敷地の東側に流れている。近くには桜三里という桜の名所(峠道)があり、春先にはこの名所から中山川沿いまで桜並木が広がるという自然に恵まれた環境であった。
まず東西に風が抜けることを考慮して敷地の西側に余白を残し、東側にヴォリュームを配置することで風道をつくる。ヴォリュームは二分割して扇型に開くことにより、景色を最大限に取り込む平面形状とした。さらに扇型に隙間を開けることで谷間をつくりだし、河川からの涼しい風を居室内に届けている。東外壁は屋根勾配に合わせて地面まで伸ばすことで、隣家の視線をゆるやかに遮る塀として機能させ、景色のよい方向に視線をいざなう役割も果たす。またホール、LDK、和室という方向へ400mmずつ上がる段差をつけることによって様々な景色を楽しむことができ、内部と連続する間口いっぱいのテラスは深い軒によって守られ、多様な使われ方ができる集いの場となった。
環境と向き合い、ありのままの状態を素直に具現化していくことで、豊かな広がりと包容力のある建築が生まれたのではないかと考えている。
Date. | 2016.07 |
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Principal use. | 住宅 |
Location. | 愛媛県西条市 |
Structure. | 木造2階建て |
Site area. | 451.90㎡ |
Total floor area. | 136.42㎡ |
Photo. | 矢野 紀行 |
Construction | 日吉産業株式会社 |
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Structural design | 堀江構造設計事務所 |
Press | japan-architects レビュー |
World Architects Review | |
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