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About The Project
山内の家
山並みと街並みの景色を取り込む
愛媛県松山市内の旗竿敷地に建つ住宅。周囲は住宅によって囲まれているが、西方向は神社とその杜の風景を望むことができ、東方向は市内の街並みや松山城まで一望できる。この双方の豊かな環境をどのように取り込むべきかを主題として考えた。
敷地の東隣地は1.5mほど下がるため、街並みに対しての見通しが良い。さらに2階レベルまで上がると隣地の屋根越しに景色が一望できることから、必然的に生活の主体を2階に配置することが決まった。眺望の良い東側はバルコニーを配置して、内部の勾配天井をそのまま外部に延長させた深い軒をつくり、内外を連続させる。西側は切妻屋根に設けた天窓を通して、杜と空の移ろいを望むことができる。俯瞰すると、2階の主空間は双方向の景色を感じることができるのびやかな空間となった。さらにバルコニーからは心地よい直射光を、天窓からは1日を通して安定した光を取り込んでいる。通風も同様にバルコニーから入る風を天窓まで通り抜ける計画とした。1階のすべての諸室は東に配置した庭に視線を向け、庭を介して諸室間を繋げている。もともと敷地に存在した梅の木は配置を移動させ、新たな庭の樹木としての役割も果たす。
道路に面した南外観は旗竿敷地の閉塞性を感じさせないように配慮した。主要な用途はガレージであるが、アウターリビングとしても利用できる大らかな軒下空間をアプローチにつくり、切妻屋根をスケールアウトさせることで包まれるような領域をつくりだした。柱を落とすのではなく、頬杖で屋根を支えることでこの領域に大らかな開放性を与えている
Date. | 2023.02 |
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Principal use. | 住宅 |
Location. | 愛媛県松山市 |
Structure. | 木造2階建て |
Site area. | 176.06㎡ |
Total floor area. | 102.34㎡ |
Photo. | 矢野 紀行 |
Assistant | 大津 拓海 |
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Construction | 日吉産業 |
Structural design | 堀江建築設計事務所 |